成長期の子供達の肘に負担がかからない練習メニューは?テニス
テニス肘って何ですか?-
テニスをする人の多くが経験している障害で、テニスをすればするほどテニス肘になりやすいものです。特にバックハンドによるテニス肘(上腕骨外上顆炎)は初心者に多く見られます。ガットに加わるボールのインパクト
(衝撃)が、バックハンドでは前腕回外伸筋群(上腕骨外上顆が付着部)に加わるために生じます。
<治療>治療は安静が第一です。即ちテニスを休むことです。
前腕伸筋群の柔軟性を高めるストレッチングを、症状(痛み)が許す限り早期から開始することが大事です。
肘を完全に伸ばした状態で、反対の手で手関節を他動的に曲げ、肘の外側に突っ張り感と軽い痛みを感じるまで曲げ、そのまま30秒間保持します。これを朝夕5回ずつ繰り返します。手関節の屈曲角度に左右差が無くなるまでを目標とします。ストレッチングと平行して、上腕伸筋群の筋力強化運動を行う必要があります。その方法は、手関節を机の端から空中に出し、自分に適したウエイト(痛みを感じないで10回繰り返せる重さ)を持ち上げます。前腕を反対側の手で浮き上がらないように固定します。左右を必ず毎日行うことが大事です。
予防
① 上記のストレッチングと筋力強化運動を続けること
② 症状が改善したら、コーチ・指導者について正しい打ち方(場合によってはダブルバックハンド―両手打ち) を学び、スウィートスポットにボールが当たるように努力することが大事です。
③ ラケットの選択が大事です。重すぎるほど負担が強くなります。
④ ガットテンションの調整に注意します。強いとボールの衝撃が直接腕に伝わります。
⑤ 成長期では毎日同じ練習メニューでの打ち込みをさせないことが大事です。
ラケットを持たない日を作ることも大切です。
以上の点に注意しながら、指導していくことがテニス肘の発生を予防になると考えます。