過度の練習量が様々な障害を起こすと聞いていますが、「適度な練習量」の目安ってありますか?
スポーツの種類、年齢、性別、個人差などがあり、一概には練習量の目安を示すことは出来ません。
身体各部位の痛みが一つの目安になるでしょう。
使い過ぎ症候群(オーバーユース)の程度は、一般に4度に分類されていますので、これを参考にしてください。
第Ⅰ度:子供達がスポーツや練習中に軽い痛みを訴える。運動後もしばらく持続することもある。レントゲン写真では異常が無い。診察で痛みを誘発させれる場合も時々ある。
第Ⅱ度:運動を始めるとすぐに痛みが出るため早く切り上げざるをえず、その後も痛みが持続する。
第Ⅲ度:痛みが運動中もその後も強いもの。長時間続くこともある。障害部位が腫れる。レントゲン写真で変化を確認することが出来る。
第Ⅳ度:常にある痛みのために、運動ができなくなる。運動後24時間以上痛みが続く。レントゲン写真ではっきりと変化が出る。診察すると、強い痛みと腫れがある。
小学校の低・中学年までは、敏捷性・平衡性など調整力の向上に適した時期です。小学校高学年から中学生は筋が肥大し、呼吸・循環機能の発達が著しい時期です。また単一競技にこだわらず、多種類のスポーツを経験させ、多種類の基本的運動動作の習得を目的としたほうが、はるかに合理的と言えましょう。
最後に、小児期の成長には3年程度の個人差があることを認識し、学年で画一的な厳しいトレーニングを行うことを厳に慎んで欲しいと思います。
痛みは体が発する危険信号!
痛みを無視するな!